月に一度の帰省

ヘルパーステーションもやい綾瀬 管理責任者 田村裕美


5月から新型コロナはインフルエンザと同じ5類に移行になりました。
この夏各地で花火大会が行われ、多くの方が4年ぶりの花火に酔いしれ、旅行で日本に来る外国人も増えています。
その一方で、感染者が増え始めているというニュースもあり、感染して何かしらの症状があっても、受診をしない人が多くなっているといいます。
コロナ以外の感染症もいろいろと増えており、マスク生活や運動不足で免疫力が落ちていることも要因といわれています。
暑さでマスクを外す方も増えていますが、スーパーマーケットなど人が多く集まる場所ではマスクをしている方が多く、スーパーによってはマスク着用を入口に明記しています。

訪問介護や訪問看護など、介護系の事業はマスクの着用はまだまだ必須です。
今までの自粛生活で学んだこと、こまめな手洗いや手指消毒、換気、マスク着用、健康観察(検温)を、引き続き徹底していきましょう。
毎日の生活習慣として清潔を心がけ、体調の小さな変化にも気づきたいと思います。

皆さんは、里帰りなどして自分の親に会えていますか? 
私は実家に帰省するたびに、母の老いを感じることが多くなりました。
はじめは、「あれ、気のせいかな?」と思う程度でしたが、コロナで帰省を控えていた2~3年前からは、特にそう感じます。
ご利用者さんの家族が、自分の親に認知症の症状が出た時、それと認めたくない気持ちがよくわかりました。
第三者からみれば、老化であり認知機能の衰えと理解できることが、自分が当事者になると、何とか理由をつけて認めたくないのです。
そして、感情的になり「またさっきと同じこと言ってる」「だから~でしょう」などきついことを口にしていることに気づきます。

母は自転車で転倒し大腿部の骨折をしてから、2階建ての実家の1階部分のみで、自分の動ける範囲に生活用品があるように配置換えをして暮らしています。
月に一度ほど帰るようにしていて、地域包括支援センターに相談して福祉用具を導入するなど身体のケアはできるようになりました。
生活リズムのために地域の体操教室などにも通っています。
電話が嫌いなので、話をしている途中でも切られてしまったり、携帯電話の番号が長くてかけられないと言うので短縮登録したりしています。
電話を切った後、「電話したかな?」と電話が来ます。
ひとりで買物に行けないので、母の妹や甥が協力してくれています。
入浴の回数が減っている、着替えをこまめにしなくなった、など心配は尽きません。
いつまでも何でもできる母ではないのだと感じています。

私はひとりっ子で、高校を出ると寮のある会社に就職しました。
母からすれば、「早くから世の中に出てもまれた方がいい。何年かしたら帰ってくるだろう」といった気持だったようです。
でも結局私はそのまま東京に残りました。
今こうして母と過ごすことで、ご利用者さんの気持ちをより深く理解することができたと思います。
また、改めて「老後の幸せ」について考えるようになりました。
健康であることが第一ですが、人とのかかわりや住環境、生活の中のメリハリなども大切です。
毎日を自分らしく、元気に笑顔で過ごせることに感謝して生きていきましょう。 

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