「気づき」を大切に

ヘルパーステーションもやい・西新井 管理責任者 井伊久美子

入梅を間近に控え、落ち着かない天気が続いています。
気象庁は、今年の6月から8月にかけての天候の見通しを次の様に示しました。
地球温暖化に加え、南米ペルー沖の海面水温が上がるエルニーニョ現象の影響で、全国的に気温が高くなり、猛暑日が増えるのではないかという予想です。
真夏に向って気温が上昇するとともに、熱中症特別警戒情報(熱中症特別警戒アラート)の発令回数も増えることと思います。
熱中症特別警戒情報は、気温が特に著しく高くなることにより熱中症による重大な健康被害が生じるおそれのある場合に発表されます。
重大な健康被害が生じる前に、自発的な熱中症予防行動を積極的に行うよう呼びかけられており、また、家族や周囲の人々においても見守りや声掛けなどを行うことが重要とされています。
近年、気候変動等の影響により、国内の熱中症による救急搬送人員は毎年数万人を超え、死者数も高い水準で推移しているため、適切な予防や対処が重要だと呼びかけています。

私たち訪問介護員は、それぞれの方のご自宅へ訪問し、個別介護を提供しています。
お一人暮らしの方や、ご家族が仕事に出られ日中お一人で過ごされる方の排泄や食事介助、視覚障害のある方の同行援護、車椅子を押さなければ外出できない方の通院介助など。
熱中症特別警戒アラートが発令されていても、決まった時間にご自宅を訪問し、365日介護を行います。

昨年は、日中の気温が35℃を超える猛暑日が数日続きました。
今年の夏も暑さが厳しくなる予想です。
気象庁から「危険な暑さから自分と自分の周りの人の命を守ってください。
具体的にはすべての方が自ら涼しい環境で過ごすとともに、高齢者、乳幼児等の熱中症にかかりやすい方の周りの方は、熱中症にかかりやすい方が室内のエアコン等により涼しい環境で過ごせているか確認してください」とも注意を促しています。

高齢になると暑さを感じる感覚が鈍くなり、室温が高くなっても暑くないと感じる場合が多く、気温に合わない服装をされていることもあります。
それに加え内臓機能が低下し、体温調整が上手くできず、脱水に陥りやすく熱中症に移行しやすいとも言われています。

サービス提供時には、ご本人の体調確認とともに室温の確認もして頂き、室温が高い時にはエアコンで温度調整をしましょうと声掛けを行うことも大切です。
いつもと違うところを見逃さない「気づき」こそが、命を救うことができるのだと思います。

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