令和3年介護報酬改定について

ゆいま~る足立 平塚純子


令和3年度介護報酬改定の主な事項は、大きく分けて5つに分類されています。

1. 感染症や災害への対応力強化
 感染症や災害が発生した場合であっても、利用者に必要なサービスが安定的・継続的に提供される体制を構築

2. 地域包括ケアシステムの推進
 住み慣れた地域において、利用者の尊厳を保持しつつ、必要なサービスが切れ目なく提供されるよう取り組みを推進

3. 自立支援・重度化防止の取り組みの推進
 制度の目的に沿って、質の評価やデータ活用を行いながら、科学的に効果が裏付けられた質の高いサービスの提供を推進

4. 介護人材の確保・介護現場の革新
 喫緊・重要な課題として、介護人材の確保・介護現場の革新に対応

5. 制度の安定性・持続可能性の確保
 必要なサービスは確保しつつ、適正化・重点化を図る

漢字ばかりが並び、読む気がなくなりますよね。
どの項目も、読んだだけでは報酬に関係する事なのか全くわかりません。
しかし、それぞれの項目が持つ意味やこれからを目指すために、こんなことをすると報酬を上乗せしますというような加算が新たに設けられています。

項目の3の自立支援・重度化防止の取り組みの推進とは、CHASE(チェイス)やVISIT(ビジット)と呼ばれる科学的介護データベースへ、利用者のデータを提出する等が新設されています。
また、地域における住民主体の活動の推進、更に感染症・災害時等でも、自分達の事業が継続出来るよう計画の策定が求められました。
実際、サービスに直接影響するものとそうでないものもあります。
たくさんの内容が盛り込まれた今回の報酬改定を、どうご利用者にわかりやすく説明することが出来るか。
間違えたことを伝えたりしないよう情報収集を行っています。

介護保険制度は、約20年前の2000年に介護保険法として施行されました。
高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組みとして創設されました。
自立支援・利用者本位・社会保険方式とした基本的な考え方があります。
報酬改定は3年に一度見直され、今回で第8期となりました。
20年経った今、すべてのサービスが対象ではありませんが、厚労省のデータベースへ利用者のデータを提出する時代へと入りました。
今後、どのように変化していくのか、はっきりしたことは見えませんが、私たちが変わらずに続けることは、ご利用者が住み慣れた自宅で生活を続けて行くには何が必要か、皆で意見や知恵を出し合い話し合うことだと思います。

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